ヘルメット、
グラブ、
ブーツ、
革ツナギ、
お疲れさんと労いながら
いつもの保管場所に戻していく。
晩夏の陽射しの下で吸い込んだ
汗の重さも残しながら。
夏休み最後の週末
好天に恵まれた
富士スピードウェイ
レーシングコース。
F1やGT選手権も
行われるこのコースを
小排気量のバイクで
6時間の耐久レース。
今年もやってきました。
昨年は雨に祟られた
ミニろくですが、
今年は夏らしい暑さ。
前日の練習走行では
若干ウェットだった路面も
完全にドライ。
参加者の気合いのはいり方も昨年以上。
ハヤシカスタムの
TZR50は
ノーマル排気量に戻して
50ccでの参加。
カラーリングは
いつもの通りTECH21カラー。
ルマン式スタートで9時半から始まるレース。
仲間のファーストライダーを迎える
バイクを支える役目でグリッドで待ち、
押しがけ一発で始動、
125ccまでのチューニングバイクも混ざる
スタートダッシュの群れにバイクを送り出します。
グリッドからピットに戻るといきなり赤旗中断。
メインストレート上で複数台が絡むクラッシュ、
状況がわからない中、
一周目を終えてコントロールラインに戻る
TECH21カラーを見つけて一安心。
再スタートは
30分後の10時となり、
ルマン式ではなく
セフティーカー先導の
ローリングスタートに。
グリッド上でしばしの
スタートライダーは
先ほどのクラッシュ時
転倒車の後輪が右足をかすめる位の
ぎりぎりのすぐ脇をすり抜け生還。
なかなかのプレッシャーを感じている
ところだと思います。
ローリングスタートで
無事に走り出し、
6時間の始まりです。
照りつける陽射しの下で
3分程度で周回を重ねる
TZR50。
今回はハヤシ社長含む5名のライダー。
燃費の良さを活かして1回給油で臨みます。
35分強で第一ライダーから第二ライダーに交代。
なかなかコース上は暑い様で、
ヘルメットを撮った顔に汗が滴で浮かびます。
練習走行で換えたスプロケの歯数の効果もあってか
皆、前日よりタイムが縮まります。
第三ライダーも徐々にタイムを詰め、
この日のチームレコードとなる2分50秒台に。
チームとしても大喜びで調子に乗って
多少多めに走ってもらいます。
自分の順序は第五ライダー、
走行前はやはり落ち着かない。
早め早めにツナギを着込んでしまい
暑さを感じながらも末梢は緊張で冷えます。
トラブルも無く、予定通りに
ピットへ滑り込む第四ライダーから
バイクを受け取りコースへ。
前日の練習では伸びたはずのエンジンが、
その通りに伸びない...。
ストレートで稼がなければ、
コーナーを攻め切れない自分としては
タイムを縮めることが出来ない。
試行錯誤を繰り返しながらも周を重ね
とはいえタイムはほぼ一定で3分程度。
規定の時間を走ってピットインです。
ちょうど3時間経過となるので
自分のところで燃料補給。
ガスチャージ専用のピットにむけ
ピットレーンを走り抜けます。
ピットについてスタンドをかけ、
エンジンストップでガスチャージ開始。
予定通りの燃費で空いたタンクに
混合ガソリンを飲ませます。
消火器、ウェスでの支えと
万が一への準備も自分達で。
満タンになったTZRは再びコースに戻ります。
後半の走行の最初のライダーは
チームレコードホルダーですが
熱でダレたかTZRがやはり力を出し切れていない。
タイムが午前中の様に縮められません。
そんな時に再びセフティーカー。
ドライ路面ではやはり限界までの挑戦が続きます。
チームに依ってはライダーを少なくして
ライダーも限界まで挑戦するところも。
中にはライダー側から交代を指示しながら
気づかぬピットにピットレーンを走り抜けながら
交代をアピールするチームもあったりして。
いろいろなカラーが伺えるピット模様。
午後も最終ライダーとして
もう一本乗ります。
同じ緊張感を味わいながら
ツナギと保護具を纏い、
5時間半ちょっと前に
バイクを受け取り、
最後の周回を重ねにいきます。
5時間40分も過ぎた頃、
ヘアピン辺りでイエローフラッグに気がつき、
バックストレートに向けての右カーブで
コース前方に転がるバイクとセーフティーゾーンのライダー。
路面にはかなり長く滑った痕が見られる。
このおかげで再びセフティーカーが入ります。
2周セフティーカーの先導に付いて走る間、
ピット前通過の時には手を振ったりもするのですが
周りのチューンドAPEやNSRの再スタートの勢いに
呑まれる事への備えで、実は逆に緊張。
コントロールライン直前でピットに戻るSCと
グリーンフラッグを合図に一斉にフルスロットル。
元々のトルクの違いは致し方無しだが、
やはり攻め切れない自分にいらだちを感じながら
最後の数周を重ねる。
なんとか3分を切る時間を記録出来たのは幸い。
SC先導の間に多少エンジンが復活したのかも。
もう一周できるか...、と思って立ち上がった
最終コーナーから見渡すコントロールライン上に
イエローランプの点滅、
傍らで振られるチェッカー。
無事6時間完走。
順位はクラス17台中10位。
同クラス上位の
平均速度は
上位クラスのトップを
上回る勢いだったので、
さすがにそこまでは
まだまだ到達出来ません。
これ以上は
もっとコーナースピードを高めるか、
ピットイン回数を減らすか、
という勝負に出て行かないとならなさそうですが、
程好い緊張感のレースは
なかなか楽しいものです。
皆さんお疲れさまでした。
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