匠の技
ここのところバイクネタで更新していません。
ちょっと反省です。
が、今日もまたです。
いい天気でしたが、かみさんの両親と昼食と
ということで日本橋の三越に。
ちょうどワールドウォッチフェアが催されてます。
で、今日はたまたまSEIKO主催で
「匠の技・ムーブメント組立体験スクール」
というのが実施されていて、
並んでみたら50%の確率に当たって参加出来ました
CREDORの
日付表示付き
8L75キャリパーの
時を刻む心臓部
「てんぷ」の脱着と
日付表示の日車を
押さえる板を脱着。
工具は+、−の精密ドライバー1本ずつとピンセットの3つ。
ピンセットの柔らかさにちょっとびっくり。
話を聞いてみると、作業者の方々の好みで
この柔らかさはチューニングするとのこと。
作業の面倒を見てくれた現代の名工の弟子の方の
ピンセットは先端を自分で削り出してました。
「てんぷ」はマイナスネジ
一個で外れるものの、
その位置決めをしている
ピンとの精度で
真上に持ち上げないと
部品が外れない。
ひげぜんまいに吊られるてん輪にそわそわ。
てん輪の軸に見える極小の粒ルビーに感動。
次に裏返して
日車押さえを
外しましたが、
4本の極小プラスネジ。
物差しのmm目盛りに
埋もれそうなネジを
恐る恐る緩めて外し、
日車を外します。
とりあえず40分の体験なので、
ここまで分解して、復元作業に入ります。
外した日車を元の位置に戻すのですが、
日付表示を固定する
ラチェット機構に
日車の歯を
かませないといけない。
ラチェット機構自体は
馴染みがあるものの、
薄さ0.2mm程度のシックネスゲージのような
スプリングを相手にするのは...、楽しい。
無事に元の位置に戻して日車押さえをはめ込み
ネジを4本締め付けるのですが、
どのくらいのトルクで締め付けるのかは
+ネジ穴任せ。
キャリパーの台座もネジ自体も強度は十分あるので
一番弱いのは+の部分なんだろうなぁ。
裏返して「てんぷ」取り付け。
てん輪の軸を出しながら取り付けるので
プロでも一苦労とのこと。
...苦労しました。
でも上手く納まったとたん
時を刻み始めるのがとても感動的。
その後、指導してくれた
現代の名工 桜田さんによる
500円玉と同じ薄さのムーブメント組み立てを
見せてもらいました。
てんぷの組立はやはり大変なようですが、
その他6個の歯車を同時に軸を出しながら組み立てるとか、
難しいことをいとも簡単にやられたのはさすがでした。
...デモ用なんでしょうけど、
そのムーブメントを使った時計、7桁じゃないですか...。
いつも扱っている物の
1/100程度の大きさなので、
戸惑いがいっぱいでしたが、
軸が出ているのかとか、
ロケピンが嵌合していく感触とか、
ネジがかみ合っていく感触、
基本的な部品達の気持ちを感じるのは
どんな機械でも一緒なんだなと感じました。
でも機構と装飾の両方を兼ねているので、
ピンセットでのちょっとした掴み具合で
傷ついてしまう部品達を
傷つけずに作業するのは
やはり修行を積まないとならないのでしょうね。
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