フランスワインの危機
昨日木曜のWBSでフランスワインが
危機に瀕していると言う特集記事があった。
フランスでのワイン離れに依る消費量低減と
カリフォルニアやオーストラリア、チリなど
新興のワインの台頭で売れなくなっているとのこと。
フランスの伝統に基づく法規により、
生産地や生産者を明記したラベルが、
新興のワインの派手なラベルに対し
受けが悪いせいもあるとの話もあった。
生産地や生産者を明記する理由は、
フランスワイン生産者は代々に渡り
その土地で作られるブドウの味を活かし、
その醸造所ならではの味を大切にし、
維持することを品質とするからなのであろう。
それがフランスワインであることの証で、
国としても護るべき文化だったのだろう。
しかし、昨今の衰退に伴い政府側も変わって来たとのこと。
保護政策を打ち切り、生産者も消費者に目を向けるよう
仕向ける方向に変わって来たらしい。
でも消費者がどこまで正しいのか、
それは文化を捨ててまで見ていかなければならない相手なのか。
結局金を持っているものがよくも悪くも淘汰の鍵をにぎる。
商業的に規模大きく売らないと成立しない、
経済の一部に組み込まれてしまったら、
その経済を牛耳る大国の沙汰に身を委ねないと行けない。
残念ながらその辺の大国民はフランス国民程感受性豊かではなく
伝統として保存していきたい微妙なスパイシーな香りなど
全く問題にされない。
その消費者に耳を傾けないとならないとなると、
廃業していくワイン農家が増えてしまうのも納得してしまう。
でも一旦失ってしまうと、それは絶滅してしまった動物と同じ。
再び同じ物を作り出すことは不可能なのだろう。
残念ながらアメリカでバカンスを過ごした大統領は
経済にかなり理解があるのだろう。
せっかくなのでもっと微細な文化の輸出に力を入れてもらいたい気もする。
もちろん同じような繊細な文化を持つ日本も同じ。
ショー・コスギのNinjaシリーズは娯楽作品として笑えましたが、
(間違った日本を伝えた大罪人の一人だとは思うけど)
ラストサムライに至っては言語道断、文化の蹂躙であると思う。
草の根では正しい日本文化を伝えていける様に、
自分も勉強を続けていかねば。
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コメント
このニュースは昨日知りました。
この先フランスワインは…
ぶどうを握り締めた老婆が胸のうちを話していました。
伝統って何なのでしょうか?
>なみぞぅ
こんばんは。
伝統って何なんでしょうね。
今の経済だけが尺度になってしまった世界では
残念ながら無視され滅んでいくものなのでしょうか。
一小市民の無力さを感じますね。(-_-;)
今のネット社会ならば広く草の根活動で保存できる物も
いっぱいあるような気もするんですけどね。
投稿: あまみのくろうさぎ | 2007年8月17日 (金) 23時46分