ちょっと昔の話を。
それはまだ...(10年近く経っていることを今自覚した)...若かりし頃。
子供の頃に手を出せなかったラジコンに手が届く、ということで会社の友人と共に始めた。最初はバギーから。そのへんの公園でもどこでも走らせられるので。
と、その直後タミヤから FIAT ABARTH 1000TCR が発売された。
しかも実車と同じRRで。すぐ飛びつきました。だってあのかっことても好きですから。これが私の最初のFIAT。
これきっかけでしばしラジコンにのめり込みました。
ただ組んだだけでは...
まっすぐ走らない。
前輪からどこかにぶつかると...
リンクを支持するシャシーが折れる、割れる。
オイルダンパー、アルミステアリングリンク、前後スタビライザー、Mチューンスペシャルモーター云々、とにかくほとんどタミヤ純正のフルオプションをおごって今の姿になりました。
大きさの目安になるようにとBlue Oyster CultのDVDを置いてます。
練習の甲斐あって、結構思ったように操縦できる車に仕上がりました。
かなりボディが痛んでますが、歴戦の古傷です。
グラフィックはトリコロールをアレンジしてアバルトのサソリを描いてます。側面のロゴはイタリアとは縁がありませんが、初期のBlack Sabbathのアルバムの
ロゴをイメージして描きました。(どうでも良いですね)
ステッカーでわかっていただける方もいるかもしれませんが、タミヤのRCカーグランプリに何回か参戦しました。2回程TVにも出てしまいました。
そのうち1回は30分耐久レース。
日曜の午後、今は無き渋谷東急屋上のトップサーキット。
周りはみんな操縦性に優れたFFのミニやロングホイールベースのユーノス。
ショートホイールベースでトリッキーなRR、しかもかっこ最優先でラジコンにしてみれば重たいエンジンや後ろのフードを付けっぱなしの1000TCR参戦は主催者を喜ばしていたようです。
ドライバーは前出の友人と自分の2人、メカニックにもう一人の3人チーム。
スタートは自分が操縦、10分走行後にバッテリー交換と合わせて操縦者交代。
参加6チーム中3〜4位を走りながらの15分経過後、
突然スローダウンとノーコントロール状態。
見ると左前タイヤがあさっての方向を向いている。
どうやらコース上の縁石に激しく当たってサスペンションが折れたらしい。
大声で操縦台で戸惑う友人に、ピットへ戻すように指示。
前足を引き摺るようにサーキットの外周を半周走り、
ピットにたどり着く1000TCR。
電源を落としてボディーを取り外し、緊急の修理に入る。
サスペンションの下側アームが折損。
手持ち部品が無いのでとっさにサーキット脇の模型屋で調達。
バリの処理もそこそこにサスペンション復元。
ロスタイムは7分程度。
バッテリーも新品に交換し、再び自分が操縦。
もう順位は関係無し、ひたすらチェッカー目指してひた走りました。
30分経過。ゴール。一応完走、もちろん最下位。
でも自分としては納得。ドラマがあってとても面白いレースでした。
その後1回スプリントレースに出て以降、
久しく競技ラジコンからは遠ざかってしまいました。
みんな車じゃない様な姿のラジコンをひたすら速く走らせるだけになってしまったような気がして、突然冷めてしまったのです。
でもいま後輪駆動のFIAT500、サニトラに乗っていて思うのは、
このラジコンでカーブを脱出し加速に移る時の微妙なスロットルワークって、滑りやすい路面を走っている時の実車の感覚と同じであること。
前輪のグリップしている感じ、ラジコンだと姿勢や挙動の変化を目視して気がつくだけですが、実車で感じる横Gと何となくシンクロすること。
なんかこうやって書いていると、今週末また走らせてみたくなります。
昔のシャシーでも参加できる、ラジコン版Mille Migliaなんて無いかなぁ。
耐久の緊張感ももう一回味わいたいなぁ。
タミヤさん、そんなレース企画しません?
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